前回からのつづき
三俣山本峰にたどり着くと、本峰と北峰の間に出来た"大鍋""小鍋"と呼ばれる噴火口跡が真っ赤に色付いていました。

そうそう、これを見に来たのです。
ドウダンツツジの燃えるような赤。 本峰には沢山の人だかり、あちこちで歓声が上がっていました。

大鍋の底を歩く人の姿も。 アリみたい。

少し迷いましたが、この火口をぐるっと廻るお鉢巡りをしてみましょう。
ところが、本峰から大鍋へ向かって降りはじめるとすぐに右膝に違和感をおぼえました。先週由布岳で岩にぶつけた場所です。
しかもこの下りが目茶めちゃ急です。 おまけに濡れてものすごく滑ります。
「これはヤバいかも。」 引き返そうにも人ひとりがやっとの道、上から団体さんが続々と降りてきます。
押し出されるようにいつまで続くのかと思う下りを、何とか痛みをこらえて底付近まで下りてきました。 もうこのときには激痛に変わっています。 少し広くなっている場所に退避して休憩です。

痛みをこらえているとだんだん目の前が暗く・・・ マジでこんな所で・・・ まさか救助要請? 洒落になんないんだけど。。。
とりあえず大の字に寝て、ザックからシップを取りだして膝に貼り、痛み止めを飲むために食事をとりました。
持ってて良かったロキソニン。
そんな感じで1時間ほどひっくり返っていたでしょうか。 だんだん気分が良くなってきて、痛みも感じなくなってきました。
さて、どうするか? 本峰に戻ったほうが近いですが、あの急坂をこの足で登る自信がありません。 大鍋の底をショートカット? 下りはヤバそう。 結局距離はあるけど、尾根伝いに高低差の少ないぐるりと廻る北峰を目指しました。
北峰から長者原方面 タデ原の木道も見えます。 あそこから歩いて来たんだなぁ。(遠い)

大船山(たいせんさん)方面 向こうも赤黒く色付いているようです。

北峰を見上げて 見た目は高低差少ないかと思いきや結構ありました。

小鍋の裏から。

ここから南峰に登るのがまた険しい。
振り返ると先週登った由布岳の双耳峰が。 くそ~あそこで岩に膝をぶつけなければ。

眼下には芹洋子さんが情感たっぷりに歌い上げた坊ガツルが。 (知りませんけど)

テントが何貼か見えます。
足のせいか凄いハードルートに感じました。
そしてお鉢めぐりを終えて、虫の息で南峰へ到着。 また暫く休憩。

南峰からの大パノラマ

その後特に何もないピークのⅣ峰を経て、すがもり小屋―硫黄山道路を下りました。 下りは激痛です。
うえーん、足痛いよぅ 右足を引きずるように。 何人もの年配のご婦人達から「あら?膝痛いの? ゆっくりでいいからね」と励まされながら抜かれ、情けないやらなんやら。
そして15:00 何とか登山口へ帰還。 とりあえず手前の指山を除くあのモコモコすべてを制しました。

タデ原から

とにかく汗を流すため温泉へ。

この日は携帯アプリの「山旅ロガー」でログを取っていました。 青線が往路(本峰まで)、ピンクがお鉢巡りと往路。

車の運転、アクセルワークがこれまた苦行。
家に帰り着いた時には精も根も尽き果てましたよ。
しかし、自分の甘さを痛感する登山でした。 一日中快晴だったのが幸いでした。 もし気分が悪い時に天候が急変してたなら? この日は稜線で風に吹かれるととても寒く、歩き出すと汗をかくほど暑く感じました。 レインウェアがあっても雨が降っていて、しかも動けないとなると本当にヤバかったでしょうね。 山で無理は禁物ですね。 「行けるだろう」なんて甘い見通しも。
翌日、整形外科に。 診断は腸脛靭帯炎。 ランナーズニーってやつですな。 酷い痛みは翌日にも取れたのですが、由布岳で岩にぶつけた場所に鈍い痛みが残り続けました。(今もです)
何度か病院に通いましたが、「軟骨にヒビが入ってるのかなぁ。レントゲンに写らないんだよね」と、お手上げ状態。
しかも坂道を歩いたり、重い荷物を持つと、すぐ膝の外側が痛くなる腸脛靭帯炎が頻発するようになってしまいました。
登山はもちろんしばらくお預け、赤道儀持っても痛くなるし、どうにもこうにも。
整骨院にも通い、先生曰く「多分、その岩にぶつけたときに、骨が動きやすくなっちゃったんだな。それで腸脛靭帯炎が出るんだよ。 こりゃ暫くかかるなぁ。 痛みが無いなら毎日歩き、トレーニングやストレッチを十分して骨が動かないように筋肉で支えれるようにならないと。」
ってな事でリハビリ生活がはじまりました。
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コメント
やまねももんが
2件前の記事から予想していましたが、それ以上ですね。
でも何とか帰り着けて本当に良かったです。
で、今はどんな状態なんですか?
リハビリ頑張って、ムキムキマンになってたりして。
2014/05/28 URL 編集
おりおん
登山にロキソニン、必要なんですね!!って、わたし山登りませんが・・・。
「骨が動かないように筋肉で支える」なるほど。
ぜい肉で支えるのなら自信あるんですけどねぇ。
支えられないか・・・。
ともかく 無理せずリハビリに励んでください。お大事に。
2014/05/28 URL 編集
山口のじぃ
エッ!?笑えない?こりゃ失礼。
腰痛も同じような理屈みたいですねぇ。腹筋でバランスを補てんするみたいに。
大事無いと良いですが、リハビリしっかりやることですね。
私の友人にもリハビリをしっかりやって全身麻痺から復活したのがおりますが、
まずもって、しっかりスケジュールをこなすことです。だいぶ良くなったは禁句です。
完治するんだ、という気迫ですね。その友人を見ていて思いました。
※しばらく使用予定の無い機材がありましたら、下記までご連絡ください。
ヘリで取りに伺います(笑えない?
2014/05/28 URL 編集
阪神ファンいっこう
かなり重傷ですね。無理は禁物です。しばらく使用予定の無い機材が…以下略。
2014/05/28 URL 編集
温泉日和
痛いのは嫌ですねぇ。
やっぱ、トレーニングが必要ですね。
身体のバランスも良くなるし。
私も原因不明の首痛にたまになるのですが、
ロキソニン処方されますが飲んでもダメです。
無いより有った方が便利程度です。
私には焼酎の方が効きます。呑んで寝る。
ダメだこりゃ。
2014/05/28 URL 編集
道端小石
私も2年前に登山中に膝を痛めて泣きながら降りてきたのを思い出しました。
下りの痛さは半端ないですよね。
でも、シップに痛み止めまで持たれてるなんてさすがです。
リハビリガンバです!
2014/05/30 URL 編集
にしん目かたくちいわし
なんとか帰れて本当に良かったです。いつまでも若いと思っていた自分が情けないです。
知らない間に筋力って随分衰えるものなのですね。
今は普通の生活に支障をきたす事はありませんが、主に岩でできているような山に登ると、下りは相変わらずですよ(笑
2014/05/31 URL 編集
にしん目かたくちいわし
ありがとうございます。
錠剤なんてものは持っていても大して重くならないので、あると万が一の時は助かります。
整骨院の先生からは「主にお尻と腰、あとは大腿を鍛えるように」と言われてます。
自分は最近内臓脂肪が高めで・・・(汗
2014/05/31 URL 編集
にしん目かたくちいわし
次何かあったときは自家用ヘリでお願いします。
全身麻痺から回復されたかたは凄いですね。まさに意志の力。
私はってーと「だいぶ良くなった」→「あれ?まだダメだった」を繰り返してます(笑
ヘリ飛ばすくらいなら買ったほうが安いかと思われます(笑えない?
2014/05/31 URL 編集
にしん目かたくちいわし
あれですか?北朝鮮の無人偵察機(自称 みたいなヤツですか?
いやでもマジでラジコンヘリ欲しいです。 GoProとかつけて空撮してみたいです。
え?私には飛ばす腕がなくて壊すのがオチですか?
2014/05/31 URL 編集
にしん目かたくちいわし
こんにちは。
痛みってその痛いときじゃないと、本当にわからないものですね。
「喉元すぎれば…」って昔の人は上手いですね。
そうですね体幹は重要ですね。 腰とか首とか原因不明な事って多いみたいですね。
「私には焼酎の方が効きます。呑んで寝る。」>爆笑しました。
2014/05/31 URL 編集
にしん目かたくちいわし
わかりますかぁ~~(;;)
ホント泣きそうになりました。「歩いてりゃ着く、歩いてりゃ着く」とず~と自分に言い聞かせてましたよ。
登山する前は「よく登りより下りがキツいって言うけど、ぜってー登りがキツいに決まってる~」とか考えていた私が馬鹿でした。 下りは半端ないです、下り最強です。
リハビリがんばります。
2014/05/31 URL 編集