バラ星雲と同じ日に撮影したハーゲンローザー彗星(P/Hergenrother 168P)です。
とても小さいですが左側に伸びる尾のようなものが確認できます。
2012.11.16 2:41~2:49 120sec×4 EOS kiss D(改) ISO 1600 LPS-P2
Vixen R200SS (f=800mm) Celestron Advanced-GT kenko50mmFinder(改)ガイド鏡+Watec WAT-250D
Deep Sky Stacker Adobe Photoshop CS5ステラナビのマッピング機能でも同定できました。

この撮影時、ハーゲンローザー彗星はアンドロメダ座にあって、光度10.3等、地平高度16~17°付近にあり、撮影地では一番光害の酷い方位にあったので、写るかどうか不安でしたが、なんとか捉えることができました。
トリミング前はこちら。 (中央左1/3付近)

因みに眼視も挑戦してみたのですが、影も形もわかりませんでした。
この日はもう一つ、リニア彗星(P/Liner P/2003 O2)も撮ってみました。 が・・・
2012.11.16 3:01~3:11 120sec×4 EOS kiss D(改) ISO 1600 LPS-P2
Vixen R200SS (f=800mm) Celestron Advanced-GT kenko50mmFinder(改)ガイド鏡+Watec WAT-250D
Deep Sky Stacker Adobe Photoshop CS5それらしきものは写っていません。

マッピングも成功、別に写野を外したわけでもなさそうです。
ステラナビによるとこの日の光度は10.2等、地平高度は約60°、地心距離は1.722AUです。
赤い円の中なのですが。。。

光度から写るだろうとタカをくくっていましたが、もう少し露出を長くすればよかったですね。
「リニア(ライナー)Linerさん発見の彗星って多いなぁ。 どんな凄腕の人なんやろ?」と思っていたら、
『リンカーン地球近傍小惑星探査 (LIncoln Near-Earth Asteroid Research: LINEAR) は、アメリカ空軍、アメリカ航空宇宙局 (NASA)、およびマサチューセッツ工科大学のリンカーン研究所が共同で運営している、地球近傍小惑星の組織的な発見と追跡のためのプロジェクト。1998年以降に発見された小惑星のほとんどがLINEARによるものである。 2004年10月21日までに、リモートテレスコープによって少なくとも1622個の地球近傍小惑星や142個の彗星を含む21万1849個の新しい天体を検出した。』―Wikiより
だって。勉強不足でした。
その他の掃天プロジェクト
・地球近傍小惑星追跡 - Near Earth Asteroid Tracking、NEAT、ニート。アメリカのジェット推進研究所。1995年12月から2005年7月までに3個の短周期彗星を含む45個以上の彗星を発見。
・SOHO - Solar and Heliospheric Observatory、ソーホー。太陽観測衛星。1996年1月から2006年8月までに1,000個以上の彗星を発見。
・ローウェル天文台地球近傍天体捜索 - Lowell Observatory Near-Earth-Object Search、LONEOS、ロニオスまたはロネオス。アメリカのローウェル天文台。1997年12月から2005年7月までに短周期彗星2個を含む15個の彗星を発見。
・カタリナ・スカイサーベイ - Catalina Sky Survey、Catalina、カタリナ。アメリカのアリゾナ大学月惑星研究所。1999年から2005年7月までに14個の彗星を発見。
ニートも大活躍ってか。
『1990年代後半になると、LINEAR や NEAT などといった地球近傍小惑星の強力な自動捜索プロジェクトが相次いで始動し、冷却CCDカメラによって18等や20等などといった極めて暗い彗星が根こそぎ発見されるようになったのである。北半球で太陽から比較的離れた区域の空は自動捜索プロジェクトによってほとんどの彗星が発見されるようになり、アマチュア天文家などが彗星を発見することは非常に困難になった。』なかなか夢のない世の中になってきましたね。 映画「アルマゲドン」のように、いきなり地球のすぐ側で天体が発見されるような心配はしなくて良さそうです(笑
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コメント
やまねももんが
アイスクリームのような名前の彗星は、よく写りましたね。
彗星で10等と言ったら難物だと思っていました。
最近はいろんなサーベイのシステムで一網打尽に捜索されてしまっていますね。
だからリニア彗星と言われても、山ほどあってどれがどれなんだか、、、。
2012/11/20 URL 編集
阪神ファンいっこう
アンドロメダ近辺は光害でだめです。写したかったなぁ。
2012/11/20 URL 編集
にしん目かたくちいわし
こんにちは。
私は逆に恒星と同じ感覚で余裕で写るものと錯覚していました。
10等級でも厳しいのですね。 眼視でみえなかったのもなかなかショックでした。
発見年月の記号のほかに通し番号もつけて欲しいですね。 Liner146番 とか。 後の記号はなかなか覚えないか、覚えても別のと混同しそうです。
2012/11/20 URL 編集
にしん目かたくちいわし
彗星がでっかいハーゲンダッツだったら良かったですね。 実際はかなり汚い氷玉のようですが。
太陽系で最も暗い天体って彗星らしいですね。 それだけタールみたいに真っ黒に汚れているそうです。
早い時間でアンドロメダが天高く昇っている時間ならチャンスあるかもしれませんよ。
ライナーさんパネっす。
2012/11/20 URL 編集
まるこう
「小惑星や彗星をアマチュアが発見するのはほとんどムリ。最近は超新星もサーベイされている。」と言ってましたね。
そう考えると、板垣さんとかはスゴイんだなぁ・・と思います。
2012/11/21 URL 編集
おりおん
彗星の話、勉強になりました ☆彡
中学生の頃、関勉さんや歴代の彗星ハンターの手記を読んだことがあるのですが、毎夜望遠鏡を覗いて探索するとゆう根気のいる作業に感動した記憶があります。
先人たちの苦労を想うと、大きなプロジェクトで新天体を一掃すのるのはなんだか寂しい気持ちもします(^_^;)
2012/11/21 URL 編集
にしん目かたくちいわし
ほとんどムリな中、実際に見つけちゃう人がいるのだから凄いですよね。
板垣さんも某巨大掲示板でも「また板垣か」とか、スレッドタイトルが【板垣】で通るくらいですから半端ないです。
2012/11/21 URL 編集
にしん目かたくちいわし
こんにちは。
私の無知を晒してしまいました(汗
毎晩なんて本当に好きでなければ出来ませんよね。 私なんか2日連荘でやると「もう暫く星は見なくていい」ってなっちゃいますよ。
眼視観測しかなかった時代から随分と変わってしまいましたね。 別のロマンがある―と考えたほうがよさそうです。
2012/11/21 URL 編集
KAZU
20日の夜は寒い中 望遠鏡まで見せて頂き
本当に有難うございました。
天文関係の方と話すのは初めてで感動しました
合うと分かったいれば質問するのを考えいていたのですが・・・・笑い!
またきっと会う事が出来ると思います
その時またよろしくお願い致します^^+
せき・・・気をつけて下さいね!!
2012/11/21 URL 編集
にしん目かたくちいわし
おはようございます。
こちらこそ山田のヒマワリ畑を案内していただいて助かりました。 最初到着したときは暗くていったいどこからどこまでがヒマワリ畑なのかわかりませんでした。 多分一人だとあまりウロウロできなかったと思います。
私もお会いするとわかっていれば準備万端で行ったのですが、望遠鏡の部品があちこち無くてすみません(汗
こちらこそまたお会いするのを楽しみにしております。
ありがとうございます。
2012/11/22 URL 編集