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菱野の三連水車

北アメリカ星雲撮影後、夜が明けてきました。 
機材を片付け撤収後、その足で朝倉市菱野にある三連水車へ行ってきました。
美しく牧歌的な風景 ずっと変わってないのでしょうね。

【水田を潤おす菱野三連水車】

水車自体は古代中国で発明されたものですが、約200年前に設置された水車がメンテナンスを受けながら現役で活躍しているのは珍しいらしく、国の指定史跡になっています。

左側が上流で左から直径4.76m、4.30m、3.98mと段々に小さくなっていきます。 これは水量等から揚水できる効率を最大限求めてあるらしいです。
一日の揚水量は何と9000㌧ 10L入るバケツ換算90万杯分 周囲の13.5ha(東京ドームの広さ3個弱)を潤おしているそうです。 何というエコ 

遠くに見える、朝日を浴びて屏風を立てたように見える山々が耳納(みのう)連山です。
600~800m級の山々が20kmにわたって連なります。

Google Earthでみるとわかりますが、断崖絶壁の断層帯でこれを正面から越えるのは、なかなかの難所です。
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この山の向こうに八女茶で有名な星野村などがあります。 そして素晴らしい星空があるのですが、前述の通り車道は狭く、ヘアピンカーブの連続、夜はラリー練習のランサーやインプレッサが猛スピードで突っ込んできます。 雨の多い時期は土砂崩れ通行不可も多く、迂回した方がベストです。 

話が脇に逸れましたが、到着時はまだ薄暗く、スローシャッターだと水車が高速回転してるみたいにしか写りませんでした(笑)
t-CRW_1558B.jpg

水車の両サイドにつけられた柄杓というか枡に水が汲まれ、次々に樋に流れていきます。空キレイすぎ。
t-CRW_1586B.jpg

高い位置から水を落とすので、サイフォンの原理で高い土地に水が吹き出す仕組みだそうです。スゲー

水路や水車ができる前、この辺りはガレや草に覆われた荒地だったそうです。 人々は度重なる飢饉や筑後川の氾濫に怯えながら、痩せた土地でヒエやアワを植えていたそうです。
t-CRW_1583.jpg


水車の手前で川幅を狭くして流速を増したり、水を受ける板の大きさ、枡の取付け角度なども計算され尽くされています。
江戸時代にどうやってこんな高い技術があったのでしょうか? かなりの試行錯誤があったものと思われます。
まさか現物合わせって事はないと思いますが。 「あっヤベッ、大きすぎて回らんわ^ω^;」とか
現代でも見込み違いで日本各地に回らない風車がたくさんあるというのに・・・

そしてこの川、真直ぐ延びてます。 天然の川じゃないですね。筑後川から引いた導水です。
掘ったんでしょうね。 日々の生活でいっぱいいっぱいだった筈ですが・・・・
当たり前ですが、水は高い所から低い所へ流れます。 測量技術もなければならず、設計・施工と大変技術がいるのです。
昔の人スゴ過ぎ ワロタ。

次の100年にも残したい景色ですね。

場所はココです

大きな地図で見る

この場所で星景写真を撮ってみたくなりました。
下から2番目の写真のように、水車が水をくみ上げているのがわかるように、星と一緒に撮りたいのですが、何かいい方法があるでしょうか?  案がありましたら教えて下さいまし。 


↓どちらか一押ししていただけるとうれしかです鯛(゚Д゚)
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コメント

ペンタ

昔の技術を侮る無かれ・・

基本技術に測量技術等も基本は変わりません、機械の進歩により、精度は増し材料が進化していますが(技術屋さんですから、くどくてすみません(≧m≦)ぷっ!

浮羽町の袋野用水と大石用水も面白いです、特に袋野用水!

耳納連山、走ってましたが(過去形)(;^_^A アセアセ・・・
ダートが無くなって面白味が無くなりましたね。


本題、下の写真が見えないよ・・・・俺だけかなヽ(~~~ )ノ ハテ?
三連水車、日曜にo(゚ー゚*o)=3=3ウロウロε=ε=(o*゚ー゚)oしてました。

kazu

この三連水車の近くは家が多かったような・・・
うまく隠していますね!
星景は私も考えた事があります
夜行ってみないとなんとも言えないんですが
なんとか下(地面近く)から上を見上げたいですね

やまねももんが

おはようございます。

最初の方のコメントと同様に、最後の2枚の画像が見えません。
ブラウザはIE8です。

SaffariやFirefoxではちゃんと見えています。
何故?

さとう

こんにちは。
壮観な水車ですねえ!
月明かりの下で撮影すると幻想的かもしれませんよ。

小川の脇にあってコットンコットンと杵の音がするような水車しか見たことがありませんけど、自然の力を上手く利用した昔の人の知恵は大事にしたいですね。

かたくちいわし

Re: タイトルなし
>ペンタさん
基本的には昔と変わってないんですね! 伊能忠敬も精密な地図作ってるので、当時からそういった技術があったんですね。 重機もロクな道具もない時代に凄いですよね。 どうみても平坦な土地にしか見えないです。 
私にユンボ与えられて、「水路を10km作れ」と言われても、上手く流せない気がします。

大石用水は社会化見学で行った気がします。
草野に降りる道とか昔ダートでしたね。 ガスがかかると今でも酔います(^^;)
画像の件、ご報告ありがとうございます。先程修正いたしました!


>kazuさん
はい、うまく隠しました(笑)
星を写し込もうと、シャッタースピードを長くすれば、水車はグルグルでよくわからなくなりそうですね。
月明かりの大きい晩に早めのシャッタースピードで・・・とか考えています。
上手くいくかどうかわかりませんが。


>やまねももんがさん
おはようございます。 お二人のご指摘を受けて「またプロファイル問題か?」と思って確認すると、設定は一緒でした。 IE8、FF、safari、Chromeで確認したところ、トラブルはIEのみ。
IEでソースを確認したところ、画像の大きさを指定している部分が文字化けしていました。 そういえばその部分だけコピー&ペーストを使ったんです。 手入力したらちゃんと表示されました。 
ん~なんでしょうね。しかもIEだけなんて。
ありがとうございました。


>さとうさん
小さい頃見た時は、特に面白くなかったです。 大きいといっても、現代ではそれほど大きく感じないし、「で?」って感じでした。 大人になると色々勉強してきているので(と言っても大した事ないですが)着眼点が変わってて大変興味深かったです。  歴史的な事、力学的な事、地質学的な事、文化的な事・・・ 色々な学問が相互に絡み合って何かが生まれると思うと、勉強って大事だなと今更痛感した日でした(もう遅い?)



阪神ファンいっこう

 こんにちは。
 画像、ちゃんと見られるようになりました。
 いいですね。音が聞こえてきそうです。
 四季それぞれの季節、ちがった表情を見せてくれるでしょうね。
 撤収後にここに立ち寄って撮影するというパワーがすごいですね。脱帽です。

かたくちいわし

Re: タイトルなし
>阪神ファンいっこうさん
こんにちは そうなんですよ。
「カメラに動画機能があったら動画撮れたのに!」と後悔しました。
回る水車や水音がリアルなほうがいいですもんね。

実はココの水車が回っているのは、6月~10月迄なんですよ。
でも冬に雪の積もったこの水車の写真を撮っている方もいらっしゃいました。
それはそれで良かったです。

この日は早い時間に小1時間ほど寝ていたので、天体撮影終わった後も何か物足りなかったのです。
いつもなら帰りの車で睡魔と闘っています。
非公開コメント

にしん目かたくちいわし

40になりました。福岡県産
2009年子供の時以来20年ぶりに天文趣味を復活
2010 12/6 blogスタート

絡んで頂けると嬉しゅうございます
相互リンク大歓迎
がんばるばい!(゚Д゚)