セレストロンのNexStar SLTシリーズのNexStar 130 SLTです。

既に手放した機材ですが、ネタがなくなったとき用に取っておいた記事です。
天文を再開した時に初めて購入した機種です。 売り切れとなってしまいましたが、この架台で102mm屈折鏡筒のが
協栄産業さんより59800円とお得な価格で出ていました。
私はセレストロンばっかり使っているようですが、安かったからで別にまわし者ではありません(笑)
『自動導入』という言葉にひかれてしまいました。 この機種の自動導入の精度が満足いったものだったのでAdvanced-GTを購入した-という側面もあります。

架台は自動導入タイプの経緯台です。独自のSkyAlignシステムは、初期設定(時刻と経緯度入力)後、明るい恒星3つを基準星として導入する(アライメント)だけで、4000以上の星雲・星団・恒星等を自動導入できます。
「その場で見えている明るい星を3つ入れればいいので、星の名前を知らない初心者でもアライメント可能です。」
確かにアライメントは可能ですが、そのあと何を見ればいいのか? という話になるので、やはり少しはお勉強が必要なようです(観測可能な天体リストは表記してくれますが、さっぱりだと思います 英語表記だし)
また、頂点付近は鏡筒が架台と干渉しますので、導入できません。

単3乾電池8本で駆動できます。 12Vシガーソケットから電源を取るコードも付属していました。
水準器も付いているので、アライメント時も楽です。

左の丸いボタンがメインスイッチ AUXポートもあり、別売のGPSキット等をつけれるようです。(特に必要なものでは…)

鏡筒取り付け部はワンタッチ式のアリ溝仕様で、ビクセン等他社メーカーとも互換性があります。
ただアルミダイキャストの骨組みをプラで蔽っているような状態なので、あまり重い筒はムリです。

鏡筒側 鏡筒はアルミ製ですごく軽いです

接眼部 ピントはラックピニオン式 31.7mmアメリカンサイズ 2インチホルダーもついており、2インチ径アイピースも使用可能。プラ部分が多く丈夫ではありませんのでデジタル一眼レフカメラをつけるには心許ないです。 と言うか130SLT鏡筒+EOSでは直焦点でピントきません。コリメートならOKです。

ファインダーはレーザードット式 こんなの子供騙しだろうと思っていたら、高精度で笑いました。

副鏡のスパイダーは細く、D130mm f650mm F5.0の短焦点ニュートンながら、お値段の割にはなかなかキレのある星像を結んでくれます。 見るものによってはR200SSより良く見えるときもありました。

入荷時から光軸も調整不要なほどあっていました。 車に載せて何度もフィールドに運びましたが、ズレるようなことはありませんでした。

コントロラーもすべて英語表記 駆動スピードは対恒星時:0.5/ 1/ 4/ 8/ 16/ 64/ 240/ 480/ 960倍速
追尾モードは対恒星時・対月時等

パソコンを介して制御するポートもついてます(4芯モジュラージャック)
肝心の導入精度はなかなかのもので、低倍率なら視野のどこかに入っている感じです。バッチリ真ん中にという訳ではありませんが、このクラスとしては十分です。
重量が8kg程度と軽く、片手でも運べるので、女性や子供でも持ち運びできそうです。
この様に機動力を生かして、多少雲行きが怪しくても観望したい場合や北極星が見えないベランダ観望などにはうってつけです。
「望遠鏡買ったけど、月と木星・土星、オリオン大星雲とすばるを見たらその後は導入できなくて、いつの間にか押入れでホコリを被っている」というありがちなパターンに陥らせないようにするには十分です。
また天体写真も月・惑星ならOKです。
最初から大型の望遠鏡は持て余すだけなので、コレで満足できなくなったらステップアップする-そういった使い方ができるかと思います。
Q.「この望遠鏡でガイド撮影や迫力ある星雲の写真が撮れますか?」
経緯台式の望遠鏡にカメラを何とかつけ、追尾撮影しても写真の中央の星だけが点状で、周りは回転した「北の空の日周運動」のような写真になってしまいます。
経緯台式で星の追尾撮影をするには、ウエッジと呼ばれる架台を斜めにする道具か、回転する写野と合わせてカメラを動かすイメージローテーターが必要になります。 かのすばる望遠鏡も経緯台式ですが、ローテーターは大変お高こうございます(笑)
コントローラーには「赤道儀モード」なるものもありますが、この機種に対応するウエッジがあるのでしょうか?
無ければ架台を斜めにして極軸をドリフト法などで追い込んでいくしかないでしょう。 この場合設置に1~2時間はザラだと思います。素直に赤道儀を買った方がいいでしょう。
前述した通り130SLTでは直焦点ではピントが出ません。102SLTは使用したことはありませんが、屈折式なのでピントが出るのではないでしょうか。 最近のカメラなら画質は粗いものの、ISO 12800といった超高感度も設定可能です。 これなら15秒ほどの露出でM42オリオン大星雲や、M8干潟星雲などはそこそこ撮れるかもしれません。
しかし、月のクレーター、木星・土星・接近時の火星・金星などの惑星の撮影は、近年ビデオカメラやWEBカメラで動画を撮り、それを数百枚の静止画として重ねるコンポジットと呼ばれる手法が主力なので、十二分に撮影可能です。
架台は微速度撮影に使えたから売らなきゃよかったと後悔中(゚Д゚)
ブロ村お気に入り
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